暮理独楽@わふー電脳遊戯録

暮理独楽の遊んでいるコンピュータゲームのあれこれを書き散らしていくブログです。

#東亰ザナドゥ 考察#02 世界観③ 《パンドラ》

東亰ザナドゥの考察記事です。



②からの続きとなります。
長いですが、割とこの物語に於いて重要なのではないかと思ったので、削れないのです(´・ω・`)

――メタい話になりますが、正直なところ日本ファルコムさんの作品でなければ、フレンドデータからシオリの項目が消えてなくても、単なる思慮不足とか、システム上の話だとか、単なる人物紹介リストだからとしか認識しなかったでしょう。
しかし……ファルコムさんは、この辺ぬかりなくやってくると言う、信頼と実績のメーカーです(笑)。
そして、このデータを「消滅」でなく、わざわざ「破損」で表現したところには、なににせよ絶対に意図があると見えます。何故なら、そのまま消滅させたほうが簡単なのですから。

《パンドラ》の顕れしところ

さて、最終話にて「パンドラ」が、他ならぬ「アクロスタワー」に顕現したことも、導力波の持つ性質が影響しているのだと思います。
アクロスタワーは、導力波塔です。つまり導力波を広範に送受信するための施設です。
つまり、ここは「それぞれの想いとキズナが集まり」「それを送り出す場所」であるわけです。
そして、この仮説では、《導力波》は怪異そのもの、そうでなくとも、少なくとも異界が現実世界を侵食した結果の産物です。

キズナとは、ひととの繋がり。
そして、怪異化したシオリの最大の目的は――杜宮の外すべての因果の書き換えです。
《シオリ》は、世界すべての因果を改変するために、世界にあまねく存在する、キズナを伝える怪異《導力波》のちからを借りようと考えたのかもしれません。
もし、そのちからを借りることさえできれば、いまだ神ならぬ《夕闇ノ使徒》にも、全世界の因果改変が本当に可能だったのかもしれない。

《夕闇ノ使徒》という大怪異に半ば呑まれながら、シオリが最後まで強く強く求め続けたのは、コウとのキズナでした。それも「それがあれば、何もいらない」勢いの。
キズナを受け取り送り出す場所、導力波塔。それを中心として、杜宮すべてを封鎖し支配する。
それは、シオリのコウとのキズナを求めて独り占めせんとする、《夕闇》のちからを得て暴走したシオリの本心の顕れなのかもしれません……。
(ここらへんは感傷であって、理屈の外ですが)

それにしても、こう見ると、かなりシオリの意思に《夕闇ノ使徒》の方が引っ張られてしまっている気がします。
その行動理念や目的が、歪んではいても完璧に「シオリのものである」と断言できてしまうのですから。
どうしてって、リオンのときはあくまで《絶架の熾天使》であって、リオンのパーソナリティではなかったですよね……?
…………この推察が本当なら、どれほど意思……と言うか『願い』が強いのでしょうね(・・;)。

閑話休題
何にせよ、パンドラが顕れる場所は、アクロスタワーの他にはありえなかったのです。

――またもメタい話になりますが、「普通に」ラストダンジョンはアクロスタワーだという予測は付きますよね(;´∀`)。それこそ「ですよねー」言えてしまうぐらいに。
だって、空高く在るものは、墜ちる。それは《世界》の摂理ですもの(;・∀・)
ってか、Ysからの伝統よね、こういうラストダンジョン。イレギュラーなのは零の軌跡ですが、これ、上下反転しただけです(;・∀・)